浦和vs大宮という「絶対に負けられない戦い」がカードゲームになった。売り文句は、さいたま市民以外にはどうでもいい――。
「東京に近い」か「東日本の玄関口」か
《浦和》の手札にはこうある。
「大宮より東京に近い」「埼玉の政の中心」「比較的しずかで上品」
かたや、《大宮》はこんな具合だ。
「東日本の玄関口」「首都圏住みたい街ランキングでなぜか2位」「我が国屈指の盆栽郷」
2人で対戦する「偏愛伝説カードバトル さいたま伝」は、陣取り形式のゲームだ。浦和派と大宮派に分かれて、カードの効果を駆使して市民を定住させ、先に半分のエリアを取ったプレーヤーが勝者になる。
135万人都市のさいたま市は2001年、浦和、大宮、与野の3市が合併して誕生。4年後に岩槻市も加わった。浦和と大宮は合併時に市役所の位置や市名を巡って争った過去も。サッカーJリーグの浦和レッズとRB大宮アルディージャの対決が「さいたまダービー」と呼ばれるなど、二つの街は長きにわたってライバル関係にある。
あふれる独断と偏見 企画した社長の最終目標は
カードゲームを企画したのは…